書籍
オブザーバビリティ・エンジニアリング
分散システムの信頼性とパフォーマンス
Charity Majors, Liz Fong-Jones, George Miranda
概要
従来のメトリクス・ログ・トレースの「3 本柱」を越えて、ハイカーディナリティな 構造化イベントを中心にしたオブザーバビリティを再定義する書籍。 コアアナリティクスループや SLO と組み合わせた運用文化の構築方法を具体的に論じる。
対象読者
- マイクロサービス運用に関わる SRE・プラットフォームエンジニア
- 既存のモニタリングの限界を感じているチーム
目次 22章
- 1章 オブザーバビリティとは?
- 2章 オブザーバビリティとモニタリングにおけるデバッグ方法の違い
- 3章 オブザーバビリティを用いないスケーリングからの教訓
- 4章 オブザーバビリティとDevOps、SRE、クラウドネイティブとの関連性
- 5章 構造化イベントはオブザーバビリティの構成要素である
- 6章 イベントをトレースにつなぐ
- 7章 OpenTelemetryを使った計装
- 8章 オブザーバビリティを実現するためのイベント解析
- 9章 オブザーバビリティとモニタリングの関係
- 10章 オブザーバビリティへの取り組みをチームへ適用する
- 11章 オブザーバビリティ駆動開発
- 12章 サービスレベル目標の信頼性向上への活用
- 13章 SLOベースのアラートへの対応とデバッグ
- 14章 オブザーバビリティとソフトウェアサプライチェーン
- 15章 投資収益性: 作るか、それとも買うか
- 16章 効率的なデータストア
- 17章 安価で十分な精度にするためのサンプリング戦略
- 18章 パイプラインによるテレメトリー管理
- 19章 オブザーバビリティのビジネス事例
- 20章 オブザーバビリティの利害関係者と協力者
- 21章 オブザーバビリティ成熟度モデル
- 22章 ここからどこへ
タグ
奥付
- 出版社
- オライリー・ジャパン
- ISBN
- 978-4814400126
- 出版日
- 2023年1月
- 参考定価
- ¥3,960税込Amazonの実売価格と異なる場合があります
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前提となる書籍
- 推奨前提
入門 監視
モダンなモニタリングのためのデザインパターン
Mike Julian
理由: Julian『入門 監視』で「あらかじめ決めた指標を見張る」監視を設計できたら、次は未知の障害も探索的に調べられるオブザーバビリティへ。Majors ら『オブザーバビリティ・エンジニアリング』は高カーディナリティなイベントで「なぜ起きたか」を後から問える系を説き、監視の限界を超える。
- 推奨前提
SRE サイトリライアビリティエンジニアリング
Googleの信頼性を支えるエンジニアリングチーム
Betsy Beyer, Chris Jones, Jennifer Petoff, Niall Richard Murphy
理由: SRE は SLO を満たすために「システムの状態を正確に知る」ことを前提とするが、SRE 本自体は監視の哲学にとどまる。『オブザーバビリティ・エンジニアリング』は分散トレースや高カーディナリティイベントで未知の障害を探索する技術を補い、SRE が要求する観測能力を実装レベルで満たす。
- 推奨前提
サイトリライアビリティワークブック
SREの実践方法
Betsy Beyer, Niall Richard Murphy, David K. Rensin, Kent Kawahara, Stephen Thorne
理由: 『サイトリライアビリティワークブック』で SLO を運用に乗せると、SLI を正確に計測し違反の原因を追跡する基盤が要る。『オブザーバビリティ・エンジニアリング』はその計測・調査基盤を与え、SLO ベースの運用を支える観測のインフラを具体化する。
- 推奨前提
Release It!, 2nd Edition
Design and Deploy Production-Ready Software
Michael T. Nygard
理由: Nygard『Release It!』でサーキットブレーカー等の安定性パターンを実装したら、それらが本番で実際に効いているかを観測する必要がある。『オブザーバビリティ・エンジニアリング』はパターンの発動状況やシステムの内部挙動を可視化し、「壊れない設計」が機能していることを検証可能にする。
- 推奨前提
クラウドネイティブDevOps with Kubernetes
ビルド、デプロイ、運用のベストプラクティス
John Arundel, Justin Domingus
理由: K8s 上の多数のマイクロサービスを運用すると、従来の監視では「どこで何が起きたか」を追いきれなくなる。『オブザーバビリティ・エンジニアリング』は分散トレースや構造化イベントで分散システムの内部状態を可視化し、クラウドネイティブ運用に必須の観測能力を与える。
- 参考
Building Secure and Reliable Systems
Best Practices for Designing, Implementing, and Maintaining Systems
Heather Adkins, Betsy Beyer, Paul Blankinship, Piotr Lewandowski, Ana Oprea, Adam Stubblefield
理由: セキュアで信頼性の高いシステムを設計しても、その状態を継続的に観測できなければ侵害や劣化に気づけない。『オブザーバビリティ・エンジニアリング』は分散システムの内部を可視化する技術を与え、セキュア信頼性設計を「実際に守られているか検知できる」運用へ接続する。
次に読む書籍
- 推奨前提
LLMOps
本番環境における大規模言語モデル運用ガイド
Abi Aryan
理由: 『オブザーバビリティ・エンジニアリング』が構造化イベントや分散トレースで分散システム一般の可観測性を説くのに対し、『LLMOps』はその考え方を LLM ベースのアプリケーション運用に適用し、評価指標の設計やハルシネーションの早期検知といった LLM 特有の観測課題へつなげる。